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【統計データで読み解く】空室が埋まらない本当の理由


はじめに

「駅から遠いから決まらない」
これは半分正解で、半分は間違いです。

2025年の約1年分の統計データを見ると、
“駅距離は変えられないが、選ばれる余地はまだある”
ということが、かなりはっきり見えてきます。

今回は、

  • 実際に入居者が住んでいる駅距離

  • 理想としている駅距離

  • 駅から遠い物件で「妥協される条件」
    をもとに、今ある物件で何を変えるべきかを整理します。


実際に住んでいる駅距離の現実

まず、今どれくらい駅から離れた物件に住んでいるのか

  • 駅徒歩5分:13%

  • 駅徒歩10分:27%

  • 駅徒歩15分:33.9%

 15分以内で約75%
いわゆる「徒歩圏内」と言われるのは15分まで。
ここを超えると、そもそも検索対象から外れるケースが一気に増えます。

経営者目線で重要なのは
**「駅距離は努力ではどうにもならない」**という事実です。


それでも駅から遠い物件が決まる理由

では、
「駅15分以上の物件は終わりなのか?」
というと、答えはNOです。

統計では
「ここが良ければ妥協できる」ポイントが明確に出ています。

入居者が妥協できる3つの要素

  1. 家賃(相場より安い)

  2. 広さ(同価格帯より広い)

  3. 設備(一段上の設備)

この3つのどれかが近隣相場より明確に優れている場合、
約4割の人は駅距離を妥協します。

ここで重要なのは

「ちょっと良い」では足りない
“相場より明確に良い”必要がある
という点です。


空室対策でやりがちな間違い

よくある失敗がこれです。

  • 駅15分

  • 家賃は相場通り

  • 広さも普通

  • 設備も普通

 「全部平均」

平均は一番選ばれません。
なぜなら、入居者は「比較」して決めるからです。

決まりが悪い物件ほど
平均より下げる or 尖らせる
この判断が必要になります。


敷金・礼金の最新トレンド

全国平均では

  • 敷金:1.03ヶ月

  • 礼金:1.02ヶ月

一方で、

  • 敷金0:前年比+12%

  • 礼金0:前年比+9%

ゼロ物件は増えていますが、平均はまだ1ヶ月。

つまり、

  • 決まりが良い物件 → 強気でもOK

  • 空室が長期化 → 平均以下に落とす判断が必要

という、二極化が進んでいます。


賃貸市場は「単身」が中心。ただし変化あり

現在、ポータルサイトに出ている賃貸在庫の
60〜70%は単身向け(1R〜1LDK)

ただ最近の傾向として、

  • 20㎡前後のワンルーム
    よりも

  • 30㎡前後の1K・1LDK

を選ぶ
**“ゆとりある単身”**が増えています。

理由は明確で、
家で過ごす時間が増えているから


単身入居者の「孤独」と設備の関係

統計では、
一人暮らしの約43%が孤独を感じている

その解消手段の約半数が

  • YouTube

  • Netflix などの動画配信サービス

ここでつながるのが、
単身向け設備ランキング1位:高速インターネット

高速ネット=贅沢設備
ではなく
今は“生活必需品”

になっています。


管理会社・大家としての戦略まとめ

既存物件でやるべき判断

  • 駅距離は諦める(変えられない)

  • 家賃・設備・初期費用で平均から外す

  • 単身向けは「ネット環境」を最優先

新築・購入時の注意点

  • 利回りだけで間取りを決めない

  • エリア別の需要を地元業者に必ず確認

  • 千葉市内でも「学生向け」「社会人向け」で正解は違う


最後に

空室対策に必要なのは、
感覚ではなく、データと現場感の掛け算です。

「うちの物件、何が弱いんだろう?」
そう感じた時点で、
すでに改善のスタートラインには立っています。

平均に埋もれない判断、
ここがこれからの賃貸経営の分かれ目です。