
管理物件の方が本当に決まりやすい?
自主管理との違いと、大家さんが知っておくべき“現場の本音”
賃貸経営をしていると、一度はこんな話を聞いたことがあるのではないでしょうか。
「管理会社を付けた方が入居率は上がりますよ」
実際、多くの管理会社がこのように説明しています。
では、本当に「管理物件」の方が決まりやすいのでしょうか?
今回は、現場の仲介会社・管理会社のリアルな視点から、
管理物件と一般物件(自主管理)の違い
なぜ管理物件の方が決まりやすいと言われるのか
管理会社によって逆に決まらなくなるケース
大家さんが管理会社を選ぶ時のチェックポイント
について、分かりやすく解説します。
管理物件と一般物件(自主管理)の違い
まず前提として、賃貸物件には大きく分けて2種類あります。
一般物件(自主管理)
大家さん自身が、
募集依頼
家賃回収
クレーム対応
修繕手配
などを行う形です。
不動産会社には「客付け」だけを依頼するケースが多く、入居後は大家さんが直接対応するスタイルです。
管理物件
一方で管理物件は、
入居募集
家賃管理
クレーム対応
修繕対応
更新業務
などを管理会社へ委託する形です。
その代わり、一般的には家賃の3〜5%程度の管理料が発生します。
「管理物件の方が決まりやすい」は本当?
結論から言うと、
“一定条件では本当”
です。
ただし、単純に「管理会社を付けたから決まる」というわけではありません。
なぜ管理物件は決まりやすいのか?
① 仲介会社が紹介しやすい
実はこれがかなり大きいです。
仲介会社からすると、管理会社が入っている物件は、
入居後の対応先が明確
クレーム窓口がある
修繕依頼がスムーズ
という安心感があります。
逆に自主管理物件では、
入居者から仲介会社へ連絡が来る
大家さんとの間に入らされる
修繕業者の手配まで頼まれる
など、“管理していないのに対応負担だけ増える”ケースもあります。
そのため、現場では自然と管理物件を優先して紹介することがあります。
② 管理会社が積極的に営業している
管理物件の場合、
ATBB
業者間流通サイト
募集図面配布
仲介会社への営業
などを積極的に行うケースが多くなります。
つまり、
「物件を知ってもらえる量」が増える
のです。
これはかなり大きな差になります。
③ データ分析をして募集改善できる
しっかりした管理会社であれば、
閲覧数
問い合わせ数
検索条件
反響率
などを分析し、
家賃調整
設備追加
フリーレント
広告料調整
などの提案を行います。
この“改善提案”があるかどうかは、自主管理との大きな違いです。
ただし「管理会社なら何でもいい」は危険
ここがかなり重要です。
実は、
管理会社によっては逆に決まりにくくなる
こともあります。
仲介会社に嫌われる管理会社とは?
例えば、
Web申込未対応
鍵を毎回取りに来させる
審査条件が極端に厳しい
書類提出が煩雑
対応が横柄
こういった管理会社は、仲介会社から敬遠されやすくなります。
仲介会社も人間なので、
「この管理会社めんどくさいな…」
となると、別物件を優先するケースが現実的にあります。
入居率90%超えは本当に信用できる?
不動産会社のホームページを見ると、
入居率95%
入居率97%
高稼働率
などよく見ますよね。
ただ、実際は“算定方法次第”な部分もあります。
例えば、
募集停止中の部屋を除外
長期空室をカウントしない
退去予定を含めない
などで数字は大きく変わります。
そのため、
「入居率だけ」で判断するのは危険
です。
大家さんが管理会社を見る時のポイント
① 仲介会社からの評判
実はかなり重要です。
近隣の仲介会社へ、
「○○管理って実際どうですか?」
と聞くと、本音が見えることがあります。
② 提案型か、守り型か
管理会社には大きく2タイプあります。
守り型
クレーム対応中心
空室改善提案は少なめ
攻め型
空室対策提案あり
市場分析をする
設備改善提案をする
大家さんの考え方によって合う・合わないがあります。
③ デジタル対応しているか
今の時代、
Web申込
電子契約
即時鍵対応
反響分析
などが遅れている会社は、客付け競争で不利になりやすいです。
まとめ
「管理物件の方が決まりやすい」は、完全な営業トークではありません。
ただし本質は、
“どこの管理会社に任せるか”
です。
仲介会社に好かれているか
提案力があるか
データ分析しているか
募集導線を強化しているか
レスポンスが早いか
この差で、空室期間は大きく変わります。
管理会社選びは、
「管理料が安いから」
だけではなく、
“どれだけ空室改善に本気か”
を見ることが非常に重要です。