
熊の被害で火災保険が使える?賃貸経営で知っておきたい動物トラブル対策
はじめに
賃貸経営をしていると、設備故障や入居者対応だけでなく、意外と多いのが「動物」に関するトラブルです。
ベランダに鳥の巣ができた
野良猫が住み着いてしまった
鳩のフン被害が発生した
イノシシや野生動物による建物被害
今回は、実際に入居者様から寄せられた相談をきっかけに、賃貸経営で知っておきたい動物トラブルと保険の知識について解説します。
熊の被害は火災保険の対象になることがある
最近ニュースでもよく耳にするようになった熊の出没。
実は熊による建物被害が火災保険の補償対象になるケースがあります。
例えば、
外壁を引っかかれて傷ついた
シャッターに体当たりされて変形した
建物設備が破損した
このような被害は、契約内容によって火災保険で補償される場合があります。
熊に限らず、
イノシシ
シカ
その他野生動物
による建物被害も対象になるケースがあります。
意外と知られていませんが、野生動物による損害も保険でカバーされる可能性があるのです。
火災保険を見直している人は意外と少ない
建物の火災保険は、以前は10年契約が一般的でしたが、現在は5年契約が主流になっています。
しかし、
契約内容を覚えていない
補償範囲を確認していない
更新時以外は見直していない
という大家様も少なくありません。
実際、保険内容を定期的に確認している方は多くなく、補償内容を把握していないケースも珍しくありません。
近年は、
地震
台風
豪雨
野生動物被害
など、想定外のリスクが増えています。
一度、ご自身の加入している火災保険や施設賠償責任保険の内容を確認してみることをおすすめします。
鳥の巣は勝手に撤去してはいけない
今回の動画のきっかけになったのが、入居者様からの
「鳥の巣を撤去してほしい」
という相談でした。
実はここで注意が必要です。
巣が空なら撤去可能
鳥がいない
卵がない
ヒナがいない
この状態であれば撤去できるケースがほとんどです。
ヒナや卵がある場合は要注意
鳥が居住中の巣を無断で撤去すると、鳥獣保護管理法に抵触する可能性があります。
対象は、
ツバメ
スズメ
ハト
カラス
など多くの野鳥です。
そのため、
「巣があるからすぐ撤去」
ではなく、
まずは自治体や専門業者へ相談することが大切です。
鳥の巣の撤去費用は誰が負担する?
自治体への相談自体は無料の場合がほとんどです。
ただし実際に撤去作業を行う場合、
約5,000円〜20,000円程度
の費用が発生することがあります。
賃貸物件の場合、共用部分や建物設備に関する問題であれば、一般的には大家様負担となるケースが多いでしょう。
鳩やカラスも同じ扱い
「ツバメだから保護される」
と思われがちですが、そうではありません。
ツバメ
ハト
カラス
スズメ
などの野鳥は基本的に同じ考え方です。
例えば、
シャッターボックス内
ベランダの軒下
共用廊下の屋根部分
などに巣を作るケースがあります。
入居者様から苦情が入ったとしても、まずは鳥が居住中かどうかを確認することが重要です。
野良猫対策はどうする?
賃貸管理で最も相談が多い動物トラブルの一つが猫です。
猫が物件周辺に住み着くと、
フン尿被害
鳴き声
繁殖
車への傷
共用部分の汚損
などの問題が発生します。
猫は勝手に捕獲できない
猫の場合は鳥とは少し扱いが異なります。
勝手に捕獲したり処分したりすると、トラブルになる可能性があります。
そのため、
保健所
動物愛護センター
保護団体
などへ相談するのが基本です。
特に繁殖している場合は、避妊・去勢手術による個体数管理が行われることがあります。
現実的な猫対策
賃貸物件でできる現実的な対策としては、
猫よけスプレー
猫が嫌がる臭いを利用して寄り付かせない方法。
超音波機器
猫にだけ聞こえる音を出して近づきにくくする機器。
センサー式忌避装置
猫が近づくとセンサーが反応し、
音
噴射
忌避剤
などで追い払う装置です。
価格は数千円程度の商品が多く、比較的導入しやすい対策です。
長期空室は動物被害が増えやすい
鳥や猫の被害が発生しやすい物件には共通点があります。
それが「長期間人の出入りが少ない物件」です。
空室期間が長いと、
鳥が巣を作る
猫が住み着く
害虫が増える
といった問題が発生しやすくなります。
そのため、
定期巡回
清掃
空室点検
を継続することが非常に重要です。
まとめ
賃貸経営では設備トラブルだけでなく、動物による被害も少なくありません。
今回のポイントをまとめると、
✅ 熊やイノシシなど野生動物による建物被害は火災保険の対象になる場合がある
✅ 火災保険の補償内容は定期的に見直す
✅ 鳥の巣はヒナや卵がある状態では勝手に撤去しない
✅ 野鳥は鳥獣保護管理法の対象になる
✅ 野良猫は保健所や保護団体へ相談する
✅ 空室期間中の巡回が最大の予防策
動物トラブルは放置すると入居者満足度の低下やクレームにつながります。
管理会社任せにするだけでなく、大家様自身も基本的な知識を持っておくことで、適切な判断ができるようになります。