広告料中抜きされてませんか?
序章:見えない“中抜き”が、空室を長引かせているかもしれません
賃貸物件を募集する際、「広告料(AD)」を支払うことは一般的になっています。
しかし、その広告料、実際に客付会社(入居希望者を見つけてくる仲介会社)まで届いていますか?
もし届いていないとしたら、空室が埋まらない原因の一つになっているかもしれません。
1. 広告料の流れを図で確認してみましょう
以下の図をご覧ください。大家様が1ヶ月分の広告料を支払ったケースを例に、管理会社の対応によって何が起こるかを解説します。
左:健全な流れ/右:搾取されているパターン
図:広告料の流れ比較図
項目 | 健全な流れ(おすすめ) | 中抜きの流れ(要注意) |
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① 大家が支払う | 管理会社に広告料1ヶ月分 | 管理会社に広告料1ヶ月分 |
② 管理会社の対応 | 広く他社に情報公開し、客付会社へAD支払 | 自社仲介に限定、ADは社内で消化 |
③ 仲介会社の数 | 複数社で競争、内見も増える | 内見数が少なく空室が長期化 |
④ 成果 | 入居決定が早い | 空室期間が長引く |
⑤ 大家の利益 | 早期成約・安定収入 | 空室損失・広告料の無駄遣い |
2. なぜ広告料が客付会社に届かないのか?
管理会社が「自社仲介のみ」にこだわるケース
管理会社が「うちの仲介部門だけに任せてください」として、
他の仲介業者に広告を出さず、広告料を実質社内で循環させてしまうパターンがあります。
他業者に回さない「囲い込み」のリスク
本来、広告料はより多くの仲介会社が紹介しやすくするためのインセンティブです。
しかし他社に情報を回さなければ、市場全体に物件が広まらず、内見数が激減します。
3. 大家様ができる3つのチェックポイント
✅ 「どの仲介会社が内見を出してくれているか」聞いてみましょう
→ 業者名が1社しか出てこないなら要注意です。
✅ レインズやATBBなど、流通網への掲載を確認
→ 掲載されていない=他社が紹介できない=囲い込みの可能性
✅ 広告料の支払先を明記した契約書・報告書の確認
→ 仲介業者名の記載がない広告料は、管理会社で止まっているかも?
4. 正しい広告料の使い方が、空室対策の第一歩
広告料は、決して**「管理会社に渡して終わり」ではありません。**
「誰に、どこまで支払われているのか?」を確認し、
客付け業者にきちんと行き渡る設計にすることが、結果的に早期成約につながります。
まとめ
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広告料は客付会社への報酬です。
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管理会社の囲い込みや中抜きには要注意。
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「流通しているか?」「仲介会社に届いているか?」を定期的に確認しましょう。